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親子経営 ダメでしょ揉めてちゃ 

 

日本の法人企業255万社の97%、が同族経営、トヨタもサントリーもそのひとつです。そのうちの160万社が会社の規模に関わらず、親子経営をしていると言えます。しかし、そのほとんどが 社長交代のときにはすったもんだを経験します。経営者の妻も社長と息子の撮りなしに右往左往、一つ判断を間違うと大事な会社の存続にかかわる大問題になりかねません。

大塚家具、長女と父親の確執、ロッテの親子兄弟の問題、セブン&アイ 身内と大番頭の力関係・・同族経営は今でも日本の事業承継の基本のかたちですが、うまくバトンタッチをするまで なかなか簡単にいかないのが実情です。

 

経営者妻スクールでは、事業承継でご縁をいただいた  後継者を社長にするための帝王学を学ぶ 大石経営塾大石吉成先生にお話を伺いました。

 

大塚家具・ロッテ・セブン&アイ お家騒動の原因に共通点はありますか?

 

村田:大塚家具のお家騒動は息子でなく、長女と父親の対決であったところが印象に残っています。普通、父親は娘は目の中に入れてもいたくないほどの溺愛をすると思っていたのですが、ロッテグループやセブン&アイの騒動と原因に共通するところはあるのですか?

大石:大塚家具は父と娘の確執、ロッテは親子・兄弟関係。セブン&アイがちょっと違って、創業家と大番頭さんとの問題でした。しかし、長年積み重ねられた親子、古参社員との関係が問題化して起きたことは共通して言えます。

会社の事業承継は、同族経営の場合、トヨタのような大きなところでも、私のところのような小さな規模の会社でも関係なく、どこでも親子の関係がもとになって、実に様々な形で問題が起きてきます。どこも大変なんです。

最近起業される社長さんたちは、自分の会社を継がせるというアタマのないかたもいますね?親子経営が基本という概念はすたれるのでしょうか?

 

村田:最近は起業ばやりで、どなたも起業しますが、結婚にも興味ないし、自分の代でもうかればいいやという風潮も感じるのですが、私のように後継ぎを育てるのが嫁の責務というようなかたちは、もうすたれてなくなるのでしょうか?

大石:・・そう思うでしょう!ところがね、そうじゃないんです。いくつになって起業するかにもよるが、それでも5億10億のところまでくると、自社株を誰に継がせるのかという騒ぎになり、そのときに、他人に継がせることは難しいと気づくんです。

株ならまだしも、会社というのは必ず借入をして、負債を抱えながら成長していくものだから、借金込で他人がもらってくれるか・・となると難しいんですよ。息子の場合は、おやじが死んで、会社もらってみたら借金だらけだったなんてことですからね。有無を言わせず、やってしまいやすいのです。

 

大石さん自身、社長になるぞと意識したのはいつ頃ですか?

 

村田:そうですね。考えてみたら、確かに負債込で他人から譲られるのはハードル高いですね。M&Aもなかなか難しいのでしょうか? M&Aは本家アメリカではいいが、日本の土壌には今一歩合わないという話も聞いたことがあります。そこで、私は事業承継をM&Aでなく結婚で解決します!というお仕事を始めたわけです。自ら3代目を結婚で生み育てましたし、父親と祖父2代の帝王学を幼いときから背中で覚える親子経営は、大変だけどメチャメチャ魅力的だとおもっているからなんです。 大石さん自身は、自分は将来社長になると意識されたのは、何歳くらいですか?

 

大石:物心つくかつかないうちから、父にはお得意さんに行くとき、連れられて行っていました。今思えば、帝王学を幼少から学んでいます。

小1の作文、将来の夢では「父のあとを継いで社長になります」と書いています。大きくなる頃は、早く母を安心させたい、社員、取引先を安心させたい・・それが一番の社長になりたい理由でした。

淡路島の公共工事で順調な右肩上がりの経営が、あるときぱったり止んだ

 

村田:大石さんが代表取締役に就任されたのは、30歳、お父様70歳のときですね。ずいぶん早いですが、なにか理由があったのでしょうか?

大石:うちの建築資材の商社は淡路島内の工事だけで黙っていても成長してきていました。ところが、わたしあ29歳のとき、なぜかぴたっと注文が来なくなった・・淡路島は島ですから、橋もいるし、道路も必要だし・・いくらでも公共工事があったんです。それらがちょうどそのとき、一通り終わってしまったんですね。父は慌てました。弱気になった父を見て、もうここは自分が島内にも出ていく時期だと社長になったのです。

村田:なるほど、そうでしたか。順調に見えても経営はあるとき、突然、予想もできないことが起きるのが常ですね。

 

大塚家具、ロッテのようにならないために、親子はなにを準備すればいいのでしょう?

 

村田:我が家は、後継ぎの長男が来月日本に戻ってきて、いよいよ事業承継が始まります。

母として妻として、少しでも息子の代になったとき自社を大きくできるように、私も最後の力を振り絞ってあれやこれや行動を始めている最中ですが、メンタルな部分で二人の男性を支えていくのは、正直心細いのです。

社長交代のときに、トラブルが起きないように、こころしておくことはあるでしょうか?社長を育てる意味で必要なことは?

大石:わたしは、社長みずからが息子は育てられないというのが持論です。第三者が帝王学を授けたほうがうまくいく。

現在は後継ぎの息子さんと一対一で帝王学を伝授しています。お父様の社長さんのヒアリングも大事にしています。

村田:なるほど、たしかに親子だと思いが先行して火花が散りそうです。

非常に個人的な話になりますから、一対一だとなんでも大石さんに相談できて安心ですね。

本日はありがとうございました。また、おはなし、聞かせてくださいね。

2017.06.12 対談

 

 

 

後継ぎの子息・息女を社長に育てる大石経営塾主宰 大石吉成氏プロフィール

 

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1956年 兵庫県淡路島生まれ。同志社大学法学部卒業

現在、ビジネス・イノベーション・サービス(株)取締役社長。

大学卒業と同時に家業である建設資材商社に入社。30歳で代表取締役となり、順調に事業拡大し、沖縄から北海道まで支店、営業所網を敷く。売上115億円を超すも、白血病を患いメイン金融機関の引き締めに会い敢え無く倒産。

 

人生の大きな挫折を経験し回復することの困難さを自ら知る。中小企業経営者、後継者に自らの体験と数多くのコンサルティング現場から導き出した、親から子へ失敗しない経営継承の極意を伝授、ビジネス・イノベーション・サービス(株)設立されました。「親父(経営者)に息子(後継者)は育てられない」をモットーに、経営者と後継者の相談役を務めつつ経営交代を円滑に進めるプロフェッショナルでいらっしゃいます。。

机上の空論でなく、自ら体験、実践した手法には多くの経営者、後継者から信頼を得ており、自信のない後継者を明るく元気で自信に溢れる経営者に育て上げる手腕には定評があり、穏やかなお声と優しい笑顔からに多くの悩める親子経営者が、大石さんのものとを尋ねます。

オーナー企業の後継者や若手経営者のための「大石経営塾」を主宰。中国古典経書四書「大学」「論語」「孟子」「中庸」をビジネスで読み解きながら、後継者が社長になるために必要なことを伝授しておられます。

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大石先生ご著書ご紹介

親子関係ダメでしょ 揉めてちゃ

goo.gl/mg82AP

 

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